文字から構図を学びます

視覚的に文字を美しいと感じたことはありますか?


美文字や艶文字と言われることではなく

文章を構成する文字の配列に、美しいと感じることです。


アンビグラムと呼ばれる逆さ文字や、日本古来からある葦手絵(あしでえ)のことです。

身近な例としては「へのへのもへじ」や(^_^)などの顔文字と言えば解りやすいでしょうか?


もちろん。縦書きか横書きかでも影響を受けますので、まずはそちらの話から進めます。


日本語は、漢文をお手本としていますから

ご承知の通り、本来は上から下に書き、行は右から左に移動します。


そして、横書きの場合は左から右へ書き、行は上から下に移動します。

日本語の文章に英字が混ざる時は、縦書きよりもスムーズに書くことができます。


少し気になったので調べたのですが、世界には横書きを右から左へ書く言語はあるのでしょうか?

答えは「無い」です。


しかし、横浜の中華街や東京の武道館などは

右から書いてあると指摘される方もいらっしゃると思います。


厳密には、あの書き方は一行一文字の縦書きになります。

つまり、一文字で改行される書き方なので横書きと錯覚しているだけなのです。

先の定義は、横書きなので当てはまりませんでした。


さらに、縦書きを下から上に書くことはあるのでしょうか?

さすがに調べなくても解りそうなものですね。

ありません。


でも、言語に限定しなければあるようです。

欧米にある教会のステンドグラスです。

文字が読めない方にも、聖書の物語を理解してもらうために絵で表現されているステンドグラスは下から上に進行するようです。

例えば、イエス様の生涯では誕生から数々の奇跡、十字架にかかる場面と続いて

復活して天に上るクライマックスが、一番上に掲げられています。


写真でも、展示する際にこの様な手法を生かすことが出来ます。

複数の展示以外にも、1枚の中で構図として呼ばれる

構成するものを適切に配置して、全体としてまとまって見えるように作り上げることです。


これを文字を使って、表現すると先述のアンビグラムや葦手絵となります。

構図を学ぶことは、ファインダーを覗くことだけではありません。


日本人なら、ひらがな・カタカナ・英字という3種類を使いこなせるはずです。

街路樹の並びをいかに表現するか?と同じように

文字を並べて、絵を描くことで新たな着想が得られるかも知れません。