画像修復

デジタルデータが普及し始めた頃、古くなった写真プリントをデジタル化して修復する仕事を担当していた事があります。


スキャナで取り込んでから色を加え、写り込んだ埃を消すという地道で修行の様な作業ですが

わりと好んでやってました。


集合写真などでは、撮影日が入っていることが良くありますが

作業を始めた最初の方は擦れて読みづらくなった文字を「コピースタンプツール」を使って修復していました。


先輩が不思議そうな顔で「なんで、字を消して文字ツールで同じ文章を入力しないの?」と言ってきました。

その時気付いたのですが、文字を含む取り込んだ全てを画像として認識していて

文字も画像修正と同じ方法で、再現しようと思っていたのでした。


綺麗になれば、文字のフォントや細かい部分の復元は必要無いことに気が付き

以降は簡単な方法ばかりを考える様になりました。


「フォトショップで、200%まで拡大しても違和感なく仕上げるまでが仕事」という名人級の方には、きっと邪道だと感じられると思います。


そんな同業者には、カメラマンにも種類があると寛大な心で受け止めていただきたいと思います。

それに、確実に言えることは(簡単な方法を考えている人は、努力してもフォトショップ名人にはなれないので)競合できませんのでご安心ください。