シャッタースピード

シャッタースピードは、変化させることで人間の目では到底見ることができない世界を絵画とは違う表現で見せてくれます。


例えば、人間の動体視力の限界は時速40kmぐらいと言われています。

意識的に鍛えることで、向上しますが概ねこのぐらいとの事です。


時速40kmを秒速に直すと約11.1mになります。

つまり、時速40kmの車は1秒間に11.1mも進んでいます。


そこでカメラのシャッタースピードですが、時速40kmで走行する車を1/1000秒で撮影した場合、この車は何m動いて撮れるでしょうか?


正解は1.11cmです。

つまり、ほぼ停止して写ります。


また、逆にほとんど動いて見えない星空でもバルブ撮影なら線状に写して見せてもくれます。


写真のテキストでは、シャッタースピードを噴水や川で説明することが良くあります。


流れる水の変化で、シャッタースピードの違いを理解してもらうのですが

始めて見た時は、光が粒子と波動の二重性を持つという量子力学を思い出しました。


カメラマンには必要の無い知識ではありますが、20世紀以降で無ければ知り得ない理論を「時代の恩恵」と思って若い頃は良く読んでいました。


話を戻しますが、シャッタースピードは撮影者の選択で好きな表現ができます。

今では、写真工学が学べる高等機関も少なくなりました。

写真が好きという方には「簡単で綺麗に写す方法」だけでなく、画像編集処理ぐらいの知識も知っておいて欲しいものです。